セミリタイアにおいては精神的支柱としてのキャッシュフローは構想設計におけるコアとなります。
それでは仮に現在手元に1000万円の現金があるとします。
この1000万円を何に投資するば望むキャッシュフローを形成できるか。こちらについて考えてみます。
1000万円の貯金というのは多くの方にとって目標となる金額と思います。
1000万円あればとりあえず何かあっても大丈夫だよね。実際これだけあれば短期的に困ることは無いです。仮に仕事を失っても立て直すための十分な時間を確保できます。
1~2年は無収入でも暮らすことができるでしょうし、そもそも1000万円を築けるということはかなり高いマネーリテラシーを持っている証拠でもあります。
それではこの1000万円という金額をキャッシュフロー形成に投じた場合のシミュレーションをしてみたいと思います。
①高配当株に投資
現在高配当を出している銘柄5~7%を保有し続ける戦略です。毎年60万円の配当金、税引き後で45万円前後のキャッシュフローとなります。
対して株価は横ばい下落傾向の可能性が高く配当金は維持若しくは緩やかな上昇が見込まれますので、それらを相殺し元本はここでは評価額1000万円が将来続くとしておきます。
出口で考えると20年後で45万円×20+1000万円で1900万円となります。
②米国増配株式ETFに投資
VYMやHDV、SPCDに投資をすれば4%前後の配当収入が見込めます。税引き後で3%とすると毎年30万円、毎月2.5万円になりますね。
これに増配率8%を加味すると来年は毎年32.4万円、10年後は70万円、20年後は140万円、30年後は300万円が見込めます。
更に投資元本が増えていることが期待できます。ここではキャッシュフローに主眼を置いておきますが、恐らく元本自体も年4%ほど上昇を続けるとして20年後は2000万円になっていることが期待できます。
またVIGやVTIやVOOも配当利率で言えば劣りますが、こちらも長期で見れば増配傾向となりますし評価額の上昇まで加味するとこちらも非常に良い投資先となります。
出口で考えると20年後で3700万円となります。
③国内現物不動産に投資
1000万円の築古戸建てを購入すれば年間120万円ほどのキャッシュフローとなると思います。それが20年ほど続くことが見込めます。対して物件価格は人口減少と共に下落を続けることが予想できるため元本自体は20年後には半分の500万円となっているとします。
融資で物件購入を行った場合は年間120万円ほどのキャッシュフローを手に入れつつ物件価格の下落と融資返済の相殺により20年でおおよそ+1000万円くらいの売却キャピタルゲインを目標とします。
ここは不動産経営手腕次第でプラスにもマイナスにも転じますので一概には言えませんが、概ね通常の人的資本を合わせて投じた場合は上記の様な結果となると思います。
20年後の出口で考えると2900万円~3400万円となります。
ということでキャッシュフロー確保という観点で幾つか比較してみました。結論としては現物不動産への投資がキャッシュフロー確保という観点では強く、長期的な観点であればトータルでは米国増配株式ETFへの投資が強いという結論となりました。
20年後のキャッシュフローと出口を考えると増配株式が強いです。但し事業として苦労を楽しみと捉えると現物不動産も決して引けを取りません。人口増加の続く米国不動産であれば増配株式を恐らく上回ります。
もちろん経済成長や人口動態、各個別企業の経営状況にもよりますので100%の確信は持てませんが、現時点最も確度が高い結果と考えています。
あとは皆様の投資戦略次第です。
私の場合は日本国内に在住しているという前提のもと先ずはキャッシュフロー確保を最優先とした布陣を敷きました。融資を活用した現物不動産と太陽光発電への投資です。そして物件価格と家賃下落を埋め合わせ将来的にキャッシュフローが伸びて行く様に高配当株式や成長株、増配株への投資を行っています。
極論最後は結局バランス良くやることに自然となるのですが笑
皆様の資産形成において参考になれば幸いでございます。
それでは本日もありがとうございました!