資産形成はとかく長期戦です。
現在株式相場が爆発的に上昇していますが、これがいつまで続くかは誰にも分かりません。
過去の平均リターンが未来に保証されるわけでもなく、何に投資したら資産が増えるのかは神のみぞ知るところです。
そんな中で恐らくこれが上がるだろうと思しき分野に投資をするのですが、それが上がる保証もありません。
お金について勉強すればするほど、確実にお金が増える投資など存在しないことが良く分かります。投資で儲けるよりも世の中に価値を提供してお金を稼いだ方がよほど健全で確実です。
唯一の道しるべは「それが苦労して自分で探し出し掴み取ったものなのか」です。それ以外は全て投資「商品」として利益を企業に吸い取られるのが落ちです。商品は宣伝費を掛けて私たちの手元に届くように出来ていますし、商品ではない価値ある投資先は宣伝しないので探さないと見つかりません。
投資というよりは、ビジネスモデルを理解してオーナーとして経営をするという意識でいるのが正解なのかなと最近は感じます。
そんな簡単とは言えない状況でお金を増やすために投資をしているわけですが、それを最優先事項とするともはや何のために生きているのか分かりません。
ということで来年からは積極的にお金を使うタイミングについて意識していくことにしました。
先ずは必要な現金が手元に出来た時が一つの節目になると考えます。
そして必要な現金というのは生活費の1.1年分。
これだけの現金があれば生活のために仕事を探したり事業を立ち上げるにも十分な準備期間を確保することが出来ます。
もしこれからずっと労働や経営でお金を稼ぎ続けるつもりであればこれだけでも十分だと思います。
生活費は状況により刻々と変化するものですので、生活費の増減に合わせてこの現金保有量を調整します。
例えば子供が私立学校に入って年間の生活費が200万円上がるのであれば現金保有量も同様に増やします。
そして次に積極的にお金を使うタイミングですが、年間生活費を7.5%で割った金額以上の純資産額を確保した場合です。
お金を稼ぐことを止めない場合はこれだけの純資産があればお金について心配することは無いと思います。こちらも生活費に応じて値が変わりますので、生活状況により資産形成と浪費どちらを優先するかは変わってきます。
もし全く働かないのであれば4%ルールを適用し4%で割れば良いと思います。
具体的に言いますと私の場合は
①現金保有目標
(現在の年間生活費360万円)×1.1=396万円
②純資産目標
(現在の生活費=年間360万円)÷7.5%=4,800万円
③純資産目標(もう働きたくない場合)
(現在の生活費=年間360万円)÷4%=9,000万円
これを一つずつ超えるたびにお金を使う積極性を段階的に上げていこうと考えています。
またそれらを越えていないからと言ってお金を全く使わないのではなく、目標到達までの時間を意識しながら調整していけば良いのです。
例えば想像してみて下さい。
「お金が2億円あるけど、体も疲れるから近所で過ごそう」
こう思い始めてしまったらもうお金は使いようがありません。
私が試算した限り、高年収な上場企業のサラリーマンが収入の25%を運用利率5%に回した時に資産4000万円に到達するのが40歳、1億円に到達するのが50歳、2億円に到達するのが60歳となりました。
リタイアするために最低でも1億円が必要として、かなり頑張ってもその時は50歳になっています。
50歳で1億円をどれほど有効に使うことが出来ますでしょうか? そして50歳はフルリタイアするには若すぎると思います。
それであればもっと若いうちから資産形成と浪費をバランス良く行い、好きな仕事をしながら生涯を現役で働き続ける方がよほど実りある人生だと思います。
私もこれからはお金を使うことを意識しながら、一生を張り合いのある仕事と付き合っていきたいと考えています。そして資産形成を行う過程で培った資産と知識は人生を豊かに過ごすために使いたいと思います。
人生に安全圏などありませんし、生きている限りは想像力と創意工夫と根性で荒波を乗り越えていくのみです。それが生きている意味でもあるはずです。
それでは本日もお読み頂きありがとうございました!