先日購入した測定器の練習を兼ねて発電所を訪問したところ、偶然パワコンの不具合を発見しました。
正直まともに機器が故障するのは初めてでかなりビビりました。
しかしながら太陽光発電所は現物の稼働機器であり、故障は避けて通ることは出来ません。
今回のトラブル対応を記事にまとめますので皆様の参考になれば幸いです。
発電所を訪問し、ふと発電量を見たところ普段は発電出力を表示されるはずがC.000と表示されていました。
「???」
困りましたがあたふたしても仕方が無いので、仕様書やマニュアルの確認しちょうど持参していた電圧計、絶縁抵抗計、接地抵抗計で色々と計測していました。
仕様書マニュアルを読んでもC.000と表示されて止まっている状態は記載されていません。この時点で想定外のパワコン故障であることが大体確定できます。
エラー履歴を見てみましたが特に履歴には残っておらず、この辺りでお手上げ感が出てきます。
当日は業者さんも日曜日でお休みでした。ということで取れるだけのデータを取ってこの日は終了。
後日平日に業者に連絡し、不具合状況を伝え復旧の依頼を出しました。
そして不具合発覚から5日で無事に復旧を確認できました。
良かった良かった・・・正直かなりほっとしています。
不具合発生した際に何をしたら良いか。始めは全然わからないと思いますし私も最初は途方にくれました。
まあトラブルシューティングなのでこの手の仕事は普段の自動車開発で慣れています。ということでやるべきことを考え淡々とこなしていきました。
1.不具合を迅速に共有する。
先ずは施工業者、もし自身で施工されたのであれば部品メーカに不具合を連絡します。大抵は施工業者に連絡すれば後は施工業者が各部品メーカと調整してくれると思いますが、先ずは調整を始めるためにも業者への連絡は迅速に行います。
また次のデータ計測に繋がり、どういったデータを取れば部品メーカに連絡取りやすいかも教えてくれます。
2.取れるだけのデータを取り推定原因を絞り込む
今回はパワコンの不具合でしたが、場合によっては配線の断線や太陽光パネルの故障だったりすることもあるでしょう。全体の目視チェックで異常は無いか、計測値に問題は無いか等思いつくことを全部を確認します。
今回は私が現地で異常時のパワコン表示の動画や写真を取っていたので施工業者に駆けつけ料金を支払う必要がありませんでした。そして開放電圧、絶縁抵抗、接地抵抗を測定していたので原因がパワコンにあることを確定出来ていたのでスムーズに部品メーカの現地確認⇒交換まで漕ぎつくことが出来ました。
症状が見られれば部品メーカとしても過去トラから原因をある程度絞り込めますので、出来るだけ自分でデータを取り報告を厚くすることは早期解決に大変役立ちます。
また今回の事例では製造番号を確認して欲しいと施工業者から言われました。製造番号があれば部品メーカがリコールや設計不具合の情報を社内で検索できます。確かに型番だけでは内部設計が異なる場合があるので難しいですね。
ここで大切なのはなるべく自分自身で推定原因を絞り込むことです。やはり自分の資産ですのでその資産を本当に大切に思うのは自分だけです。何事もそうですが、自分の手で出来る限りのことをするマインドセットが大切ですね。
3.施工業者に報告、復旧支持
後は状況を出来る限り詳細に施工業者に連絡します。前述のとおり自身で施工を取りまとめた場合は部品メーカへの報告となります。
合わせて復旧支持を出します。大体いつ頃復旧しそうか確認しておくとある程度落ち着いて待てます。
4.復旧確認
業者から復旧確認の連絡が来たら後は復旧を確認しましょう。私の場合は遠隔監視装置が付いており、遠隔監視装置の発電量が戻ったことで復旧を確認しました。
次回からもこの流れを意識していきます。
この辺りは施工業者がエコスタイル株式会社であれば駆けつけ対応を支払えば一回辺り3~6万円で全て対応してくれると思います。
https://www.taiyo-co.jp/guarantee/resh-detail/
今回は偶然私自身が発電所にいたので利用しませんでしたが、次回以降仕事が忙しい時などは積極的に利用したいと思います。
今回は1週間以内に不具合も終息しました。良かった良かった・・・
幸いなことに育児休暇期間で私も時間を取って本件に対応できました。これは本当に運が良かったですね。
これからも数年に一回はこうしたトラブルがあると思います。今回は稼働開始4年でのパワコン故障発生です。
太陽光は5年を超えると段々と不具合が増えてくると思いますので、これから少しずつ慣れていきながら20年の運用(出来れば30年)を頑張っていきたいと思います。
太陽光メンテナンスの講習を受けておくと何かあっても自分で対処できますので安心と思います。私は太陽光メンテナンス技士資格を取得しました。
メンテナンスに必要な機材は以下にまとめていますので合わせてご参照ください。
やはり最後は何とか自分の力で、と技術を手のうちに置いておくと何かあっても安心できることを今回は痛感しました。
そしてこの経験は今度は自身の人的価値となり、誰かがトラブルで困った時に助けてあげることも出来ます。トラブルをあまりネガティブに捉えず、自身の成長として前向きにこの貴重な経験を糧にしていきたいと思います。
それでは本日もありがとうございました!