今年の世界物価高の状況を見るにつけ、インフレ対策はやはり必要だなと考えています。
インフレにより物価は上がっていますが、同時に為替の変動もあったりやたらと日本国内都心不動産の価格が上がったりと中々複雑な様相を呈しています。
ということで現状できるインフレ対策について幾つかのシナリオを描き、その対策について考えてみたいと思います。
そもそも私が最初にインフレを意識したのは暗号通貨の暴騰があった2016年末です。
暗号通貨と言う謎の仕組みにより世界の通貨価値が一時的に暴落し、暗号通貨だけが異常に価値を持つ世界が若しかして来るのではと感じました。
現状暗号通貨は昨年ピークの半分程度の価格にはなっているものの、ここ10年の伸びを見ると圧倒的で未だにこの可能性は捨てていません。暗号通貨は通貨として利用されるというよりは価値保存手段として一定の位置を築き、不動産や食料品等は高騰し続ける未来はかなりの確率で来ると考えています。
ただそれは同じく価値の保存機能を持つ金や不動産でも代用できますので暗号通貨のみが生き残るという話ではありませんけどね。
次に想定するのは日本円だけが異常に安くなるシナリオです。これは発動の仕組みは解き明かせていませんが、通貨としての価値を日本円だけが相対的に大きく失うというのは普通に考えられる話で現実に今かなりのところまで進んでしまっています。
東京を始めとする大都市の不動産は海外から見ても価値がそれなりにありますので海外マネーの流入により上がり、生活利便性の高い土地は実需により価値を維持し、資材や人件費が上がり続けます。
生産コストも上がるため全てのサービスが値上がりし、日本円は対外購買力が弱まる。
そうなると外貨建て資産の海外株や有価証券を保有するというのがこの場合はヘッジとなります。私も金融資産の半分ほどは外貨建てとなっています。日本株もグローバルに進出している企業は価値を落とすことは無いと考えています。
つまり株と都心不動産を保有し、日本円保有量を落とすというのが対策となりますね。
そして世界的にインフレ通貨安となった場合も同様に世界の不動産や株、金等の保有量を増やすことで対策が出来ます。
インフレが起こればそれを抑制するために金利を上げることになります。今は金融緩和により貸出金利は非常に低くなっていますが、それが数パーセント~10%程度まで上がることを想定しなくてはなりません。
インフレにより物の値段が上がるということは不動産も家賃も上昇しますが、どうしてもタイムラグはあります。
融資を活用する多くの投資家や実需層が資金繰りに困り物件を手放すため、買い手市場となりインフレ下であるにも関わらず一時的に物件価格は下がります。そして融資の返済は待ってはくれません。
5年もすれば金利も家賃も徐々に適正化されるとは思いますが、この期間に資金枯渇をしてしまった場合は強制ロスカットにより最悪自己破産もあり得ます。
私も変動金利で現時点で8000万円円ほど負債がありますが、金利が仮に10%になれば支払利息で800万円となり年間返済額は数字上は1000万円程度となります。ただ返済は5年間金額が固定されるという仕組みがありますので、すぐに資金繰りに困り破綻することはありません。
この場合10年程度の中期で不動産価格は下がると予測します。
そうなると金融市場の不安定な今はあまり不動産は拡大しない方が良さそうではありますね。ただ長期的には上がることが見込まれ、不動産投資自体は事業としても優れているので、資金に余裕があればあまり気にせず買い進めるのもありだとは思います。
イールドギャップを大きくしておけば資金繰りに困ることもありませんので、優良な物件をキャッシュフローを優先して買い進めて行きたいものです。
とまあ考え出すとキリが無いのですが、一先ず私としては現在の資産配分比率は妥当だと考えていますし前述のシナリオに対しても十分に対応が出来ると考えています。
もう少し外貨比率を上げても良いかなとは思いますので多少はリバランスを粉います。資産配分比率はブログ表題に記していますので一つの例として見てみてください。
そして何より自分自身の労働資本力が世界で通用するものであれば、どこの国でどういった経済リスクがあろうと生き抜くことが出来ます。英語を始めとした語学とコミュニケーション能力、そして特定分野の専門性と言うのは常に高く維持しておきたいと思います。
それにしても英語の汎用性の高さには昔から頼りっぱなしです。こんな時代ですが何は無くとも英語だけは磨いておきましょう。
とまあ悲観的なことを沢山書きましたが、悲観することで失う心のゆとりや行動量も機械損失となることを考えるとあまり悲観に振り過ぎず適度に人生を楽しみながら投資も努力も怠らないようにしていきたいですね。