サラリーマンが真に求めているのは適正な負荷とやりがいのある仕事であり、働かないFIREではない。

最近私自身サラリーマンとして生活をしながら資本家としての足場を固めて行っていますが、正直サラリーマンという立ち位置は非常に安全で守られていて微に入り細に入り非常に使い勝手の良いものだと感じています。

生活に必要十分な安定給料、適度なストレスとプレッシャー、複雑とも簡単とも言い切れない微妙な人間関係、仕事をしたり押し付けたりの微妙な駆け引き、経験技術獲得によるキャリア形成、おまけに社会保険補助や健康管理にローンを組んだり家を借りるための高い社会的信用、業務時間外のレクリエーション活動などなど。これら体験が全て一つに詰まった広義に生活を成立させるワンストップソリューションです。

国から見ても収入が完全に見える化されているので税金もコントロールしやすく、国家の成長へのアプローチも労働への動機づけによってある程度コントロールできる。

同じサラリーマン環境内での周囲からの相互監視の仕組みも出来上がっており、ある種の村社会が形成されていて維持管理の仕組みも出来ています。

良く出来たシステムだと思います。

その中で生きるにあたって誰しもが感じているのは、その仕事量やプレッシャーが過度であり肉体的精神的健康や家族との時間等の総合的人生の満足度に悪影響を与えてしまっているという点です。

これがサラリーマンシステムの現状の問題点であり課題です。給料賃金の問題でも無いと思います。

これを解決するために業務の効率化、精神的な負荷の低減分散を行い会社に割く時間的精神的なリソースを低減していくことが重要ですね。

FIRE志向、極力お金を使わない生活というのはこのサラリーマンシステムの問題点が露見してしまった状態を端的に表しています。もうみんなこんなきつい中で仕事をしたくないんですよね。私も含めて。

ですが私自身育児休暇を経験して仕事の無い生活、収入の無い生活、仕事での人間関係の無い生活の中で所謂何もしないFIRE状態というのは明らかに良くないなと感じました。

選択を作るための下地としてのFIRE状態はありだと思いますが、その先の仕事で有名企業での仕事以上に魅力的な仕事を自分自身で創り出す才覚が試されますね。

企業として正しい姿はこの効率化、負荷分散、そしてもちろんそのビジネスがサラリーマン側から見てリソースを割くに値するほど魅力的である。この辺りを抑えている企業がこれからも伸びていくことは明白です。

そして社会的にもこういった構造に進んでいくはずなので、サラリーマンの立場と言うのは段々と楽になって行くと思います。ただでさえ人手不足なのでこれからどんどん優遇されるはずです。

私としてはこの想定している環境変化の中でサラリーマンはこれはこれで人生の中で使いつつ、資本家サイドの活動の中で日々の生活の豊かさだったり新しい挑戦としての事業創出と言うチャレンジをしていきたいですね。

とおる

FIREした元サラリーマンが資産運用収入を土台に様々な事業に挑戦しています。実体験に基づいた情報を発信していきますので、同志の皆様のお役に立てば何より幸いです。 略歴:国立大学大学院卒業後、日系電機メーカ、日経自動車メーカ、外資系メーカで開発業務を遂行。会社勤めの傍ら木造アパート1棟、太陽光発電所2基、株式、現金コモディティ他をコアとした資産運用を8年実施、生活費相当の資産収入を築きFIREを達成。現在は経営者として事業経営の日々。娘1人の3人家族。