配当金の仕組みを知ると、配当金投資が如何に非合理的で利益を毀損する投資なのかが良く見えてきます。詳細は以下の動画にまとめていますので宜しければ見てみてください。
ただ配当金投資自体は優れた性質も持っていますので、投資自体を否定する意図は無いことはコメントさせてください。
内容要約します。
・配当金はあくまで株主資本の移動。しかもそこに課税される仕組み。
・始めに企業として確定利益を出す、ここに課税されて企業の資本力を削り株価下落に繋がる。そして配当金を受け取る時にもう一度課税され株主としては課税による二度の利益棄損を被る。
・配当金を出す代わりに設備投資に回せば経費カウントにより課税額が下がり且つ企業の成長に繋がる。結果株価上昇に寄与しかも税金ロスが株売却まで発生せず複利効果を最大限活用できる。
それでも配当金投資は世界的にも人気で、そこには必ず理由があると感じています。その理由を色々考えていると、本質的には以下の点に集約されるのかなと思います。
①FIREにはキャッシュフローが必要
②利益をキャッシュフローに変換するためにはかなりのコストが掛かる
配当金投資はこの二点に対するソリューションを提供しています。幾ら資産額が増えても増減を繰り返す資産を眺めてFIREしようとはとても思えないはずです。資産から確実に現金が生み出されていくことを間近に見ることでFIRE成功への確信が生まれます。
そしてキャッシュフローを出すためには適切な売買を行うかそもそもキャッシュフローを生み出す資産を買うかの二択となりますが、配当金投資はここを株主として完全に投資企業に任せられるのです。ここに手間賃とも解釈できる課税と資本移動は通常の人には見えず、あたかもキャッシュフローを自動的に生み出しているとある種の錯覚を生みます。
これが配当金投資が人気な理由なのだと思います。カバードコールも本質的には良く似た面がありますね。
決して合理的な投資手法ではありませんが、ここに納得性を得ることは出来なくもありません。私もやっぱり配当金をもらうと嬉しいですし、別に課税と言っても単年で見れば大した金額ではありません。
そして企業の経営をそこまで圧迫しない適正な配当利率は配当性向30%以下、配当利率2%前後くらいかなと思います。この範囲であれば配当金をおまけとして狙うのは別に悪いことでは無いかもしれませんね。
実際キャッシュフローを作るための最も手軽な方法でもありますので、このキャッシュフロー獲得と言う点にフォーカスすればかなり有力な投資となります。
実際私も配当金はキャッシュフローとしてカウントしていますし、ある程度キャッシュフローを補強する手段として活用していますしね。
株式投資による利益の主体は株価上昇ですが、一部を配当金として引き出すくらいならそれも悪くは無いなと感じます。