色々絵を描きながら知見を深めて行く日々ですが、ふと不思議に思うのが立体の正確さが必ずしも絵の魅力に繋がるわけでは無いのだなといことです。
例えば下の絵を見てみても上半身と下半身がちょっとねじれすぎているように見えても、これを直してしまうとまるで体育すわりをしている様な何とも堅苦しい絵になります。
色々な添削サイトを見ていても立体を正確に描写してしまうと、元々絵が持っていたダイナミズムが失われてしまう様にも感じます。これってすごい不思議です。
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思うに「動き」を一枚の絵に表現しようとしたときに、その絵の前後のコマから連想される各パーツの動きの方向にオーバーに体を歪めるほどに、絵は活き活きと魅力的になるのだと思います。
アニメを見ていても一コマ一コマは結構デッサン崩れているのですがいざ実際に動かしてみると非常に活き活きしていますし、逆に3Dモデルで作ったアニメのカクカク感と言ったら見ていられないものがあります。
多分絵が飛び出してくる様な、手を伸ばせば触れられそうなパースの取れた正確な立体感と、動き出すかのような錯覚を感じさせる動きの歪みを取り入れれば、一枚のイラストはとても華やかに魅力的になるのかなあと感じる今日この頃。
それでも大前提として対象物への正確な理解と、反射や画角やレンズやカメラの知識を持ち合わせることも大切なのは疑いようも有りません。
結局は絵の作者本人が「何を描きたいのか伝えたいのか」、それが全てで全ての芸術表現の根底にあるものなのでしょうね。ということで上の絵は上手くロサンゼルスの海岸の、あの独特の開放的で眩しい魅力を表現して行きたいと思います。
且つ動画の内容とある程度相関を持たせなくては(笑)。今回の動画はかすみ風に「人生は実験室」をテーマにしましたが次回はひかりちゃんらしい「冒険活劇」みたいなテーマにしようかなと。
こういうのを作品トータルで考えるのが楽しい。面白く且つ実用的で、それを活き活きとした絵画表現と共に伝えられるようなチャンネルを目指して行きたいと思います。