私は債券投資はしないのですが、その理由は債権に投資するくらいならビジネスに投資した方が絶対に利率が良いからです。
何故ならビジネスでより多くを稼ぐために行うのが資金公募でありそれこそが債権の正体だからです。もちろんその用途は様々であり、あくまでモデル化単純化したベースとなる考え方です。
債券の場合は単純で、米国債券を買うくらいであれば自国株を買った方が良いのは明らかです。それでは米国株を買うのと自国株を買う場合はどちらが日本人にとって良いのか?
米株を買えば米国企業の成長をそのまま受け取ることが出来ます。日本株を買えば同様に日本企業の成長の恩恵を受け取れます。この両者を比べた場合、投資家として得られる利益は米国企業の方に軍配が上がるというのがこの20年の実績でした。
対して私達日本に住む人間にとってどちらが良いかとなるとそれは複雑で、株価が上がれば間接的に企業に恩恵をもたらすこととなり、それが新たな雇用を生みます。
そうすると給料や雇用増へと繋がり、その企業が生活向上に一定の貢献を成します。あとはその企業がどこを拠点にビジネスを展開するか次第で日本人の生活への恩恵がどうなるかが決まります。
仮に条件を揃えれば、日本に納税する日本企業の方が日本人の生活への貢献度で言うと有利になります。
つまり一人の人間として投資家として考えた時に、先ずはその企業がどれほどの利益を自分にもたらすかを考え、それがもし同等であれば日本企業に投資をした方が良いということになりますね。
まあ米国株を購入するということは外資からの権利収入を獲得するということでもあり、その一部は私たちが日本に居を置く以上は税金となり国家を潤しますので、双方の観点から魅力的な選択となります。
ただそれが過度に進んだ場合、米国企業はより強く日本企業は相対的に衰退する一因となりますので、それ自体が私たちの生活に及ぼす影響については考える必要があります。ここで大切なのが
資本成長率 > 給料の伸び率
R>Gはあくまで資本収益率は必ず経済成長率を上回るというものですが、上記不等式もほぼ同様な論理展開で導き出せます。つまり日本企業が幾ら成長したところでそこからもたらされる賃金の上昇に期待するよりも、資本を保有しその成長や分配の恩恵を直接受ける方がより大きな富を得るということです。
日本国の成長という観点では日本企業への投資に軍配が上がり、個人の生活向上という観点ではより強い企業に投資する、というのが結論となります。あとは日本国の成長と自身の生活向上の相関を考えれば、どちらに投資をするのが良いのかはよりクリアになって行きます。
こういう点を鑑みるに、日本企業と米企業への投資はバランス良くやっていく。そして成長が見込めるのであれば中国株であれ新興株であれ投資をしていく。まあこれが妥当な選択であり私がやっている株式投資でもあります。
国はあくまで個々人の生活を向上させるための箱にすぎません。その箱をどう良くして行くかが政治家の仕事であり、私たちはそんな優れた政治家を主体的に選びその働きに感謝しながらも、自らの幸福は一人の個人として独立心を持って追及して行きましょう。
もしかすると会社経営で従業員を抱える経営者と、お国のためにと国家を運営するトップの人間と言うのは価値観が近いのかもしれませんね。
私たち個々人はコスモポリタンマインドセットを持ち、変化の多い時代も楽しんで豊かになって行きましょう!
