太陽光発電量シミュレーション値の計算方法まとめ

おはようございます。Toruです。

今週は草刈りに行こうかと予定していましたが生憎の雨・・・諦めて天気の良さそうな来週金曜日にしようと思います。(うちの会社はコロナで金曜日は休みです)

これから法人を設立して太陽光発電所を3基ほど購入しようかと考えています。今後の太陽光電力需要も今一つ不透明ですので発電所の拡大はここで一旦終了します。

その後は福岡、大阪、京都、東京の一棟アパート、及び都心で自宅用の高級マンション購入にシフトしたいと思います。施設系は長く持つほどに収益を生みだすのでリスクが許容できる範囲でたくさん持ちたいですね。

それでは現在検討中の太陽光発電設備のご紹介と、備忘録を兼ねてシミュレーションの計算方法をまとめておきたいと思います。

太陽光発電量シミュレーション値の簡単な計算方法

発電量の計算は以下の式で表現できます。

平均日射量[kWh/m^2]×365(年間日数)×システム容量[kWh]×0.75(損失係数)×ピークカット率

ここでピークカット率は過積載率に対し

120%: 1, 130%: 0.995, 140% 0.99, 150%: 0.98, 160%: 0.96, 170%: 0.94, 180%: 0.92, 190%: 0.90, 200%: 0.88 以降10%上がる毎に-0.02

過積載率はパネル容量/パワコン容量で求めます。

平均日射量はNEDOのHPから確認することが出来ます。

http://app0.infoc.nedo.go.jp/

観測地点とパネル方位/設置角から簡単に出すことが出来ます。

ここで観測地点については要注意です。実際の設置住所に最も近い地点を選びましょう。観測地点が近くても設置場所の標高等で大きく変わりますので、ご自分で一度現地調査と計算をされることをお勧めします。

計算してみると大体実力値や業者のシミュレーション値より低く計算されると思います。今までの経験上この値を下回ることは無いです。

この値を基準に事業計画を組めば比較的安全に発電所を運営できると思います。毎年物件価格の2%のキャッシュフロー、フルローンで20年間のキャッシュフローが物件価格の半分も出れば合格です。

幾つか実例で計算してみます

現在幾つかの物件を検討していますが、例を交えつつ実際に計算してみたいと思います。

物件①:茨城県坂東市、業者シミュレーション値 114,390 kWh

パネル容量:108.54kW

パワコン容量:49.5kW

日射量観測地点:茨城県下妻市

パネル設置角/方位:20度/南0度

⇒ 3.81×365×108.54×0.75×0.84 = 95,092 [kWh]

物件②:群馬県みなかみ町、業者シミュレーション値 90,874 kWh

パネル容量:69.7kW

パワコン容量:49.5kW

日射量観測地点:群馬県沼田

パネル設置角/方位:20度/西30度

⇒ 4.06×365×69.7×0.75×0.99 = 76,691 [kWh]

ただしこの物件については観測地点をみなかみ(平均日射量3.49)に変更すると以下になります。

3.49×365×69.7×0.75×0.99= 65,924[kWh]

この様に最も近い観測地点を選択しても標高差により日射量は大きく変わります。安全を見るのであればより実態に近く日射量の低いシミュレーション値を採用し、上振れすればラッキーくらいに考えておいた方が良いでしょう。

ちなみに本物件はたまたま別の業者が算出したシミュレーション値もありましたが、その値は75,732kWhでした。こちらが実態に近いのでしょう。

こうすると大きく収支も変わってしまいますのでやはり自分で計算するのはとても重要です。

物件③:群馬県富岡市、業者シミュレーション値114,307 kWh

パネル容量:99.9kW

パワコン容量:49.5kW

日射量観測地点:群馬県西野牧

パネル設置角/方位:20度/西30度

⇒ 3.84×365×99.9×0.75×0.88 = 92,413 [kWh]

こうして見ると業者の算出値をかなり下回りますね。この通り大体下回るものですが、過積載率にもよるのですがパネル容量[kWh]の1000倍[kW]くらいになれば大体適正なのかなと思います。

後は業者に根掘り葉掘り聞いてみるべきですね。

私が保有する物件のシミュレーション値と実績値

ちなみに私が購入した茨城県の物件のシミュレーション値と実績値を比較してみたいと思います。24円時代に購入した物件なので過積載率は低いですが、参考にしてみてください。

保有物件①桜:茨城県稲敷市、業者シミュレーション値 65,007 kWh

パネル容量:56.0kW

パワコン容量:47.2kW

日射量観測地点:茨城県龍ケ崎

パネル設置角/方位:10度/東44度

⇒ 3.69×365×56.0×0.75×0.99 = 56,002 [kWh]

業者シミュレーション値を14%ほど下回っていますね。ちなみに年間発電量実績は70,516 kWhでしたので、私のシミュレーション値を25%ほど上回っていますね。また業者のシミュレーション値を8%ほど上回っています。

初年度はパネルの汚れ等も無く設備の性能をフルに発揮できますのでこんなものなのかなと思います。

保有物件②霞:茨城県かすみがうら市、業者シミュレーション値 50996 kWh

パネル容量:44.2kW

パワコン容量:35.4kW

日射量観測地点:茨城県龍ケ崎

パネル設置角/方位:10度/東44度

⇒ 3.67×365×44.2×0.75×0.99 = 43,962 [kWh]

年間実績については現在集計中ですが、業者が同じなので恐らく同様の傾向を示すと思います。

ちなみに2基とも15年ローンで40~60万円ほどのキャッシュフローを生み出してくれているので、今後の事業を下支えしてくれる子供の様に大切な物件です。

個人で保有している物件についてはアプラスで借りている分はローンを繰り上げ返済してしまい、FIT残存期間の収入を子供の教育費10万円とや良い家に住むための追加住宅費10万円に充てます。

逆に法人で保有するものについては20年ローンと消費税還付でキャッシュフローを重視して元手資金を増やす方向で運営していきたいですね。

十分な知識を以て事業を運営しましょう

如何でしたでしょうか?太陽光物件を購入するうえで参考になれば幸いです。

太陽光もFIT終了に伴いだんだんと値段が上がってきました。低圧で収支の合う物件を購入できるのは今年で最後になると考えています。

振り返ってみると24円時代が一番物件が良かったですね。私もこの時代に実利回り(全ての年間経費を加味)11%を超える物件を2基購入しました。結構値引きしましたが。

今は実利回りで8%あれば良い方でしょうか。私が現在検討している物件も表面利回りで9.5%ほどです。

今後の電力需要のバランスが崩れた場合、関東圏の出力抑制も発生しうるのでどこまで拡大するかは難しいところです。ここまで利回りが下がってしまうと天災リスクも考慮し物件拡大は止めた方が良いかなとも考えています。下手すると投資信託の方が利回りが高いです。

今保有している物件については最悪個人でも管理が出来るよう、電気工事士、電気主任技術者、太陽光メンテナンス技師等の資格取得と実地経験を増やしていきたいと思います。

それでは本日もありがとうございました!

とおる

FIREした元サラリーマンが資産運用収入を土台に様々な事業に挑戦しています。実体験に基づいた情報を発信していきますので、同志の皆様のお役に立てば何より幸いです。 略歴:国立大学大学院卒業後、日系電機メーカ、日経自動車メーカ、外資系メーカで開発業務を遂行。会社勤めの傍ら木造アパート1棟、太陽光発電所2基、株式、現金コモディティ他をコアとした資産運用を8年実施、生活費相当の資産収入を築きFIREを達成。現在は経営者として事業経営の日々。娘1人の3人家族。