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家族に現在の資産を遺す場合の相続税を計算してみた

前々から気になっていたのですが、もし私が急逝して遺産を相続することになった場合、どのくらいの相続税が掛かってくるのか確認することにしました。

以下の計算を行いました。

先ずはアパートについてですが、

土地評価額

二方向接道ですので正面路線価を決定します。

路線価×奥行価格補正率= 170千円 ×0.99=168300円

路線価×奥行価格補正率= 165千円×1.00=165000円

※普通商業地区奥行12~14mで1.00、10~12mで0.99

168300>165000ですので、正面路線価は170千円、側方路線価は165千円となりました。

次に1m^2当たりの側方路線の影響を計算します。

側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率=165千円×1.00×0.08=13200円

※普通商業角地のため、側方路線影響加算率=0.08

最終路線価=正面路線価+側方路線の影響=183200円

土地の評価額=最終路線価×面積=183200×121=22167200円

アパート用地は貸家建付地ですので、評価額が更に以下の計算により補正されます。

評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

=22167200×(1-0.5×0.3×1)=18842120円

※該当地の借地権割合は0.5、アパートの借家権割合は0.3、賃貸割合は1(満室時)

建物評価額

評価額=固定資産税評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)

=16559098円(市より入手)×(1-0.3×1)=11591368円

相続税評価額=土地評価額+建物評価額=30433488円

相続人が妻一人、子供一人の場合は基礎控除額は

基礎控除額=3000万円+600万円×2=4200万円

従いましてアパートの相続については相続税は全く掛からないことになります。

後は自宅が評価額1000万円、金融資産が2200万円ほどあります。それらを合わせれば約6200万円となりますので、相続税の課税遺産総額は2000万円となります。

太陽光発電所については残債もありますので、相続税評価額は恐らくプラスにはならないと思いますのでここでは省略します。何かあれば残債を遺さずすぐに売れると思います。

この課税遺産総額を配偶者に50%、子供に50%として一人当たりの課税遺産額は1000万円となりますので、相続税はそれぞれ税率10%となり相続税の総額は200万円となります。

最後にこの相続税総額に対して相続遺産金額割合で按分を行いますが、50%ずつ相続するとすると一人当たり100万円となります。

ここで配偶者には配偶者の税額軽減の措置があり、子供には未成年者控除の税額控除があります。

配偶者の税額軽減措置は

相続税の総額×(課税価格の合計額×配偶者の法定相続分若しくは配偶者の相続税の課税価格のいずれか小さいほう)÷課税価格の合計額

=100万円×1000万円÷1000万円=100万円

続いて未成年者控除額ですが

未成年控除額=(20-1)×10万円=190万円

結果的に以下の様な財産に相続税は掛からない結果となりました。時価評価額では1億円を超える資産です。

・木造一棟アパート

・自宅中古マンション

・金融資産2200万円

・残債のある太陽光

細かい計算については再度検算しますが(自信無いなのであくまで参考程度でお願いします)、概ね計算の流れは上記の様になるかと思います。計算してみると色々分かって面白いので、是非皆さんもやってみてください。

相続税を考えるのはまだまだ資産が増えてきた場合で良さそうですね。

とおる

FIREした元サラリーマンが資産運用収入を土台に様々な事業に挑戦しています。実体験に基づいた情報を発信していきますので、同志の皆様のお役に立てば何より幸いです。 略歴:国立大学大学院卒業後、日系電機メーカ、日経自動車メーカ、外資系メーカで開発業務を遂行。会社勤めの傍ら木造アパート1棟、太陽光発電所2基、株式、現金コモディティ他をコアとした資産運用を8年実施、生活費相当の資産収入を築きFIREを達成。現在は経営者として事業経営の日々。娘1人の3人家族。